台湾で現地就職して5年、今度は僕自身が採用担当になって日本人を求人をする側になりました。僕にも求職時代があったので、そのときどこを見られていたのかを意識しながら、採用活動を行いました。そのときの状況を書いてみようと思います。
台北の日系人材会社に依頼
台北にある日系人材会社に依頼をしました。条件にあった人材だけ選んで履歴書を送ってくるので、志願者がなりふりかまわず応募してくる巷の104だの1111といったインターネット人材会社を使うより選考は楽です。
担当者の方とお話を伺うと、台湾で就職活動をしている日本人は意外にも少ないようです。しかし日本でそれなりの職歴を積んでいない方が、台湾語学留学を経てそのまま現地で就職活動をしているケースも多く、やはりそういった方はご紹介できないとも言われました。
お断りせざるを得ないケース
それでも人材会社のご協力もあり、何人かの日本の方と面接をすることになりました。高い語学力と意欲をもった素晴らしい方もいらっしゃいましたが、あまり一緒に仕事したくないヒトもお見受けしました。
例えば
遅刻(しかも言い訳も謝りもなし)
服装の乱れ(上下スーツで、靴はスニーカー、ネクタイはゆるゆるなど)
ネットに書かれてある弊社の悪口について延々聞いてくる
雰囲気が暗すぎる など
またわざわざ日本から台湾就職を目指される方を紹介されるケースもありました。日本におられるせいか、中国語が今ひとつでお断りせざるをえないケースが多かったです。
台湾人の社長の好み
今回台湾人の社長が気に入った人材の傾向をまとめてみます
1.すぐ辞めそうにない
台湾は人材の流動がかなり激しく、経営者にとっても頭がいたい問題です。だから始めから辞めそうな気配がある、辞めそうな環境がある人については社長はあきらかに敬遠してました。
例えば
・短い期間ですぐ仕事を変えているヒト
・新卒など会社経験が少ない若いヒト
・翻訳やネット販売といった副業を持っているヒトなど
また日本に戻るような気配のある人も敬遠していました。だから「もう日本には帰らない」決意も会社側にはっきり伝える必要があると思います。
2.外見
正直能力があるかどうかは仕事をしないとわかりません。となるとその人となりを知るには、外見で判断する部分も多くなります。
まず面接時に元気のない人は間違いなくはねられます。これから仕事で元気がそがれることが多いのに、今から元気がないと先行き思いやられるからです。
そして当たり前のことですが、日本人らしいことが重要です。挨拶、時間を守る、身だしなみを整えるなどは当たりまえ。なにせ日本人を募集しているのですから。
3.中国語
なにはともあれ台湾で働くのであれば、中国語は必須です。日本語環境の会社でも、台湾人と接しない会社は存在しません。
中国語の至らなさを「これから勉強します」とアピールする人を多く見ましたがこれはどうかと思います。それでは「なぜ今まで勉強してこなかったのか?」という話になりませんか?
しかも台湾では一から仕事や中国語を教える余裕のある会社はそんなにないと思います。日本語がある程度話せる台湾人が多いので、それであればあなたを雇う理由はなくなります。
今のご時世。僕もまた求職者になる可能性がないわけではありません。「ヒトの振り見てわが身を直せ」と思いながら、面接に来る方とお会いしています。
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