台湾基隆市になぜ岡山県人が住んでいるのか?

私は岡山県倉敷市出身で、2007年3月に岡山を離れ台湾の北東にある港町、基隆市に住んでいます。 台湾でのサラリーマン生活で感じた個人的な感想をブログで書かせていただいています。

Tag:MRT

基隆での選挙の争点はやはりMRT
それにしても基隆市民はなめられたものだと感じます。

台湾中の耳目を集めた昨年2014年12月の基隆市長選挙ですが、やはり国民党も民進党も「基隆までMRT(都市鉄道)を伸ばす」ことを大きな公約に掲げておりました。

基隆では選挙のたびに政治家は何度も「基隆にMRT」と念仏を唱えます。実際に基隆に8年在住している僕が思うに、なんでこんなものが必要なのか?と首を傾げたくなります。

台湾中の耳目を集めた基隆市長選挙
台湾中の耳目を集めた基隆市長選挙
金銭スキャンダルで沈んだ黄景泰(左)と市長に当選した林右昌(右)
今回の選挙では、告示まもなく国民党から出馬していた現職の市議会議長に金銭スキャンダルが発覚。鉄板の地盤である「基隆」を失うことを恐れ、国民党は急遽公認を取消、中央政界から改めて基隆出身者を担ぎ上げました。

日頃から基隆市民に見向きもしない中央政府も、国民党の劣勢を挽回しようと「4年後までにはMRTの工事を始める」なんてぶち上げる始末。

しかし案の定、選挙の結果民進党の市長が誕生しました。

基隆までMRTを伸ばすとどうなるのか?
台北から基隆までMRTを伸ばすとどうなるのか?
台北から基隆までMRTを延伸すると基隆は本当に発展するのか?
基隆は台北近郊に位置しながら、目に見えて発展が遅れていると感じます。
 
これまで街の原動力だった基隆港の競争力が落ち、また企業を誘致しようにも海と山に挟まれて土地の面積がそれほど多くありません。活気のない街並みに加え、冬は雨ばかり降るなど、台湾でも基隆は全く人気がありません。

こんな基隆に莫大なお金をかけてMRTを伸ばしても果たして意味があるのでしょうか?

僕は次の理由から全く無意味だと感じます。

まず1つ目は基隆市民にとって利便性が全く感じられないという点です。

山と海が狭まっている基隆の地形を考えるとどうみてもMRTは既存の台湾国鉄の路線とかぶってしまいます。これではあらためて路線を作る意味が全くありません。

さらに昼間は空席が目立つというのに、さらに隣に電車を走らせてもお金の無駄としかいいようがありません。ラッシュ時にもっと大量輸送ができるよう電車の運用を検討したほうが効果的です。

もう一つはこんなことをしても基隆には誰も来ないということです。

「台北に近くアクセスが便利になればたくさん人が集まり基隆の街が発展する」なんて言われていましたが、これほどうそ臭い話はありません。

そもそも先ほど述べた理由でアクセスは便利になりません。さらに台北市と比べ格段と違う福祉や生活環境、そして天気、さらにはなんといっても出勤にかかる時間的な問題と、MRTごときでマイホームが買えない台北市民が雪崩を打って基隆に移りすむとは思えません。

MRTを伸ばして得をするのは、土地価格の高騰を喜ぶ一部の基隆市民と工事に関連して私腹を肥やす政治家だけです。

新基隆市長林右昌にお願いしたいこと
テナントがほとんど埋まらない基隆の七堵駅
テナントがほとんど埋まらない基隆の七堵駅
何もかも停滞している基隆ですが、台北に近いという地理的な優位性は変わりません。この点を生かして、もっと台北市民を呼び寄せる方法を考えて欲しいのです。

例えば台北より子育ての環境をよくすることに特化してみるのはどうでしょうか?子供を産むと奨励金が台北より多くする、駅の近くに公営で夜遅くまで面倒をみてくれる価格も安い託児所をつくる、保母さんの費用を面倒みてくれる、こんな政策のほうがMRTよりさらに魅力的です。

これなら台北市にいるより通勤に少し時間はかかりますが、安心して仕事をすることができます。また小さい子供がいる若い夫婦は、高い台北市でマイホームを買うことをあきらめて地価の安い基隆に移ってくる可能性も考えられます。

無意味なMRT建設に大金を費やすより、その金を使ってもっと基隆市の生活に魅力が高まる施策をお願いしたいところです。

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台湾基隆市が最近にわかに脚光を浴びています。その理由は台湾を賑わす「イエローダック」が2013年12月21日から基隆の港で展示されるからです。

普段は寂れた冬の基隆市内にも大挙観光客が訪れる可能性があり、港近くではホテル、レストランではアヒルをめぐる商戦がすでに始まっています。

ところで来年台湾では各地で首長選挙が行われます。基隆市も例外ではありません。ここで基隆在住6年の日本人である僕が基隆市長に名乗りを上げるなら、どんな政策をアピールするか思いつきで考えてみました。

1.雨の街を逆手に取る「観光業」の推進
雨続きの基隆
基隆は雨の街として有名で、平均年間200日以上雨が降るそうです。特に冬場は雨ばかりで、住んでいる基隆市民も自宅でうんざりしています。

その結果基隆市は台湾でも幸せ指数が最低になってしまいました(2012年12月開南大学の調査)。これでは基隆市民はおろか、観光客もやってきません。

そこで特に雨の多い冬にも「イエローダック」同様、外でできてしかも客寄せができる方法はないかと考えました。

そこで思いついたのが「世界レインコートファッションショー」。年に一度世界のモデルに最新デザインの前衛的なレインコートを着て、雨の日に屋外でショーをするというもの。

また傘やレインブーツなど雨具関係の展示会も実施します。イベントも「雨天順延」ではなく、「晴天順延(晴れたら延期)」。世界の雨関連の商品を一同に基隆に集めて、雨のことなら基隆とアピールしてはどうでしょうか?

2.台北市のベットタウン化促進
台湾国鉄の各駅列車
港湾業も落ち目の基隆では、多くの市民は台北まで行って仕事をしています。実は基隆と台北はアクセスが案外良く(電車で50分くらい、車で30分足らず)、台北郊外に住んでいる人と通勤時間がそんなに違うわけではないのです。

異様に高騰する台北圏内ではマンションがなかなか買えない人が多いことから、最近いくつかのデベロッパーが穴場の基隆に目をつけ始めたようです。

立地のよさと価格の安さを生かしてもっともっとマンションを作って、そして台北へのアクセスをさらに充実させて台北から住民を呼び寄せてはいかがでしょうか?

MRTはとりあえず新北市汐止まではできるようですが、どんなに騒いでも基隆市街までは当分延伸は期待できません。

だとすれば通勤時間帯の国鉄の電車、特に通勤特急(基隆から台北市内までノンストップ)をもっと増やしましょう。基隆駅に集中する高速バスも、出発・乗車ポイントを基隆郊外の住宅地まで広げる必要があります。

3.旧日本時代の建物を生かした街づくり 
基隆駅前に並ぶ日本時代の建物
基隆にはいまだ昔の日本の建物が結構残っています。これを使ってこの地域を博物館明治村のようにできないかと考えました。基隆駅を中心に基隆海洋廣場や関税局、フェリー乗り場一帯まですべての市内交通をシャットアウト。老朽化がすすむ基隆駅は三坑駅か、七堵駅に移動させます。

ノスタルジーに浸る日本人観光客を呼ぶもよし、映画の撮影もよし。最近基隆港への豪華客船の寄港が大幅に増加していることから、話題にあがること間違いありません。

どうか本当に基隆市長選挙に出馬の際は、清き一票をよろしくお願いいたします。

台湾基隆へイエローダックでも見に行こうかとお考えのあなたに


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僕がいつも読んでいるサイトに「噺家のITな日々」という落語家さんのブログがあります。日本に帰ることが非常に少なく、日々進化している現在の日本の巷のデジタル事情を伺ううえで大変興味深くみています。

この「デジタルマナー、みんな気をつけようぜ」を読んで、なんだか日本も暮らしにくくなったなと感じました。

台湾の電車生活
それでは台湾はどうだ?ということで特に交通機関での台湾人のデジタル利用シーンに注目して、通勤をしてみました。

僕は台湾の東北端の基隆から台鉄(台湾の国鉄)、MRT(地下鉄)、バスを乗り継いで台北へ出勤しています。通勤時間はおよそ1時間。

日本ではまだ短いほうだと思われますが、ここ台湾だと「なんでそんな遠い会社へいくんだ?」とみんな不思議がります。

周りの台湾人の話ではほとんどが通勤に30分もかけないのが普通のようで、バスやバイク通勤が多いのです。僕は基隆の嫁の実家にマスオさん状態で寄生生活をしているのでやむをえません。

いつも朝7時30分頃の電車にのるのですが、台湾もその時間帯は通勤ラッシュです。半分くらいの人は日本と同じく居眠りをしています。

最近台湾でも過労死や残業問題がニュースでちらちらでています。皆さん仕事にお疲れのようです。

日本にはないなぁと感じるところもあります。

一つはお経の本を読んでいる人がいること。目立つほどではないのですが、お年寄りに限らず中年の方もいらっしゃいます。

もう一つは、妊婦、老人、赤ちゃんを抱えた方が乗車すると周りがすぐに座席を譲ること。日本のように狸寝入りをする方が非常に少ないです。これは台湾を見習わなければなりませんね。

台湾のIT生活
車内では特に30代くらいの方が多くスマホを熱心にこすっているのが目に付きます。日本ではスマホ普及率が6%だのといった記事(2011年11月)がでていましたが、
台湾で僕が通勤で利用する交通機関内に限って言えばスマホ普及率は30%はあります(あくまで主観のお話)。

使っているスマホをみていると、やはりiPhoneが多いようですが最近はアンドロイドが目立って増えているような気がします。HTCの起動する音楽がここかしこから聞こえてきます。

またタブレットユーザーも目に付きます。iPadが出たばかりの頃車内で使っている人の周りで、皆さんそれとなく画面を一生懸命覗き込もうとしていたのが印象に残っています。

みんなスマホで何してるんだろうとこっそりのぞきこんでみました。

やはり多いのはフェイスブック。台湾での普及率は48%と日本の3.8%を大きく引き離すほどで、みんな車内でも社内でもチェックに余念がないようです。そしてやはり音楽や映画鑑賞も多いです。

最近台湾でも無線ネット環境が完備され、公共機関では無料で無線サービスが利用できる場所が広がりました。果ては一部バスの中でも利用できます。

台湾のデジタルマナーですが、台湾も「噺家のITな日々」に紹介されている日本と似たりよったり。

車内で延々と大きな声で電話で世間話をするおばさん(家庭事情が丸わかりです)、車内に響くほど大きな着信音を設定している学生(なぜかテレビでドラえもんのタイトルコールで流れる音をよく耳にする)とかいます。まあまだ許容範囲です。

よくもわるくも台湾のネット環境は現在どんどん拡大中です。そんなデジタル台湾をみなさんに紹介して、すこしでも台湾に興味をもっていただければ幸いです。
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